日々諸々
H21年1月30日登録
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本誌からの小噺です。続きへどうぞ。未読の方はご注意ください。
拍手ありがとうございました。いつも同じことしか言えませんが、嬉しいです。励みになっております。
拍手ありがとうございました。いつも同じことしか言えませんが、嬉しいです。励みになっております。
「ふむ。先だっての悪天候の陰にそのような騒動があったとはな」
江戸上空を覆った未だかつてないほどの暗雲が巻き起こした嵐の原因を話
して聞かせている最中だ。
「物凄い大雨と大風であった。屋根瓦は飛ぶし人も飛ぶし。俺など丁度外
出の折で、増水した大川に流されそうになったぞ。あの時エリザベスがつ
かんでくれなかったら江戸湾にまで漂流したかもしれぬ」
あらら。またペンギンオバケの株が上がっちゃったワケね。
「エリザベスは機転が利くし力も強い。本当に頼もしいやつだ」
「おめェのペット自慢は聞き飽きてるから。それより俺の話はもう聞かね
ェの? てめェが最近変わったことはないかって聞いてきたンじゃねか」
「もちろん聞くとも。それで結野衆と巳厘野衆はどうなったのだ?」
銀時は順を追って話し、桂は時々ほうとかそれはすごいなどと相槌を挟み
ながら聞いていた。
「それでな。結野と巳厘野の頭領同士の決戦になってさ、タッグマッチだ
からってンでよ俺も出たンだケド」
銀時も参戦した戦いの話をしている最中に桂が盛大に笑い出した。
「ぷぷっ…。くっ…。ふっあっはははは…!!」
「ンなッ? なンだよヅラ。ナニバカ笑いしてンだよ?」
桂が大声で笑うなど最近では珍しい。貴重な瞬間を見れて良いと言えば良
いのだが、話の最中に大笑いされては気分が悪い。
「ヅラじゃない…。桂だ…」
ひーひーと笑いながら決まり文句はきちんと返してくる。
「なンだよてめェ。一人で笑ってやがって。俺そンなに笑うような話した
かよ」
「した…。したぞ銀時…」
笑いすぎて苦しいらしく息も絶え絶えに返事をする。
「なーンか気分悪いンですケドォ。俺もう帰ろっかな。てめェは腹がよじ
れて死ぬまで一人で笑ってろ」
立ち上がりかけた銀時の袖をがしっと捕まえた。
「まあ待て。話はまだ終わっておらんのだろう? そう気を悪くするな。
笑ってすまなかった」
そう言いながらも口はまだ笑みの形をしている。
「そう怒るな。俺が悪かったから」
目の縁に滲んだ涙を拭きながら桂が謝る。
「なんだよったく。ナニがそんなにツボにはまったンだよ」
「いやなに。おまえの股間はつくづく災難に遭いやすいのだなと思うたら
おかしくてな」
「は?」
そう言えば左右のタマを抜かれてそれで勝負されたという話をしたところ
で、コイツはバカ笑いを始めたっけ。
「最初は巨大ミミズ型エイリアンに小便を引っかけたら股間が腫れたとい
うことだったな。その後はゲーマー星人にドライバーにされて」
あの時は俺も全身ドライバーになって大変であったと続ける。
「それからたま殿の体内に入ったウイルス退治の折にそこがドット化して
しまったのではなかったか?」
また笑いの波が押し寄せてきたらしい桂は、口をひくひくさせて我慢して
いる。
「そして今度はタマを抜かれて名前まで付けられて攻撃されるとは…。ま
ったくおまえの股間は不憫だな」
「余計なお世話ですゥ。おめェに不憫がられてもちっとも有難くありませ
んー」
笑うのを押さえるためにすーはすーはと深呼吸しているのが恨めしい。
「これはアレだ。おまえの股間が悪さをしないようにと戒められているの
だな」
「どンな言いがかり? 俺がいつ悪さした? 俺は謙虚なアイツにふさわ
しく謙虚な暮らしをしてますよー」
「ほう。そうであったか? 吉原ではノーマネーで遊べる身分ではなかっ
たか?」
「バカ言うな。吉原なンて却って行きにくいわ」
「そういうものか?」
「そうなの」
小首を傾げて聞く桂にぶすっと返事をする。
「だいたいなァ。俺のアソコは小便する以外には、てめェにツッ込むくれ
ェしか使い道はねェッての」
それを聞いて桂がぽかんとした表情になった。そして見る見るうちに顔を
赤くする。
「タマは治してもらったケド、完璧に治ってるかどうかわかンねェんだ
よ。だから試し打ちしないと。使いモンにならなかったらヅラ君だって困
るデショ」
「それなら俺が試してやるぞ」
今日はまた随分と積極的じゃないのと思っていたら続きがあった。
「握ってやろう。俺なら握り具合でわかるぞ」
「オイィィ。ナニ恐ろしいコト言っちゃってくれてんのォ? おめェはか
ぶき町の猫騒動の時に猫の王様のタマ握り潰したンだろ? その勢いで握
られたら俺のタマも潰れるゥゥゥ。俺ァ去勢なンて真っ平だぞ」
「何を言うか。握り潰してなどはおらん。あれはあの者共がそのつもりに
なって失神しただけだ」
「失神するくれェには痛かったってコトだろ。ナイナイナイ。ありえない
から」
手をぶんぶん振って思いっきり拒否をする銀時に桂は腕組みをして溜息を
ついた。
「ナニの最中には触れだの舐めろだのしゃぶれだの言うてくるくせに」
「ソレはソレ。コレはコレなの」
「まったく。わがままなやつめ」
「だってよ。一時はタマ無し人生を送るかとも思ったんだぞ。優しく優~
しく扱ってほしいワケよ」
「ではどうすれば良いのだ」
桂が眉間に皺を寄せる。
「普通にヤらせてくれればイイから。てめェはマグロでもイイから」
「マグロじゃない。桂だ。俺がいつマグロであったか。失礼なことを言う
やつだ」
「ダーッもううっせー。とにかく俺今夜泊まってくからヤらせろよ」
「仕方がない。相手してやろう」
ようやくとりつけた承諾にほっとする。
「それでは話の続きを聞かせてくれ。夜までにはまだ間がある」
「ああそンでさ。頭領同士の呪術合戦になってさ。そンで闇天丸っていう
バカでかい鬼が出てきてさ…」
話の腰を折ったのはおめェだろと思いながらも、陰陽師屋敷であった騒動
の顛末を話す。興味津々と身を乗り出して聞いている幼馴染みを見て、あ
あ俺にはやっぱりコイツだなと、結野アナはただのファンでいるだけで充
分だと思った。
事件を解決しても功を誇るわけではない銀ちゃん。でもヅラにはお話して
いそう。こんなことがあったんだよ。あんな目にあったんだよって。学校
であったことを話す子供と聞いているお母さんのようだ。
江戸上空を覆った未だかつてないほどの暗雲が巻き起こした嵐の原因を話
して聞かせている最中だ。
「物凄い大雨と大風であった。屋根瓦は飛ぶし人も飛ぶし。俺など丁度外
出の折で、増水した大川に流されそうになったぞ。あの時エリザベスがつ
かんでくれなかったら江戸湾にまで漂流したかもしれぬ」
あらら。またペンギンオバケの株が上がっちゃったワケね。
「エリザベスは機転が利くし力も強い。本当に頼もしいやつだ」
「おめェのペット自慢は聞き飽きてるから。それより俺の話はもう聞かね
ェの? てめェが最近変わったことはないかって聞いてきたンじゃねか」
「もちろん聞くとも。それで結野衆と巳厘野衆はどうなったのだ?」
銀時は順を追って話し、桂は時々ほうとかそれはすごいなどと相槌を挟み
ながら聞いていた。
「それでな。結野と巳厘野の頭領同士の決戦になってさ、タッグマッチだ
からってンでよ俺も出たンだケド」
銀時も参戦した戦いの話をしている最中に桂が盛大に笑い出した。
「ぷぷっ…。くっ…。ふっあっはははは…!!」
「ンなッ? なンだよヅラ。ナニバカ笑いしてンだよ?」
桂が大声で笑うなど最近では珍しい。貴重な瞬間を見れて良いと言えば良
いのだが、話の最中に大笑いされては気分が悪い。
「ヅラじゃない…。桂だ…」
ひーひーと笑いながら決まり文句はきちんと返してくる。
「なンだよてめェ。一人で笑ってやがって。俺そンなに笑うような話した
かよ」
「した…。したぞ銀時…」
笑いすぎて苦しいらしく息も絶え絶えに返事をする。
「なーンか気分悪いンですケドォ。俺もう帰ろっかな。てめェは腹がよじ
れて死ぬまで一人で笑ってろ」
立ち上がりかけた銀時の袖をがしっと捕まえた。
「まあ待て。話はまだ終わっておらんのだろう? そう気を悪くするな。
笑ってすまなかった」
そう言いながらも口はまだ笑みの形をしている。
「そう怒るな。俺が悪かったから」
目の縁に滲んだ涙を拭きながら桂が謝る。
「なんだよったく。ナニがそんなにツボにはまったンだよ」
「いやなに。おまえの股間はつくづく災難に遭いやすいのだなと思うたら
おかしくてな」
「は?」
そう言えば左右のタマを抜かれてそれで勝負されたという話をしたところ
で、コイツはバカ笑いを始めたっけ。
「最初は巨大ミミズ型エイリアンに小便を引っかけたら股間が腫れたとい
うことだったな。その後はゲーマー星人にドライバーにされて」
あの時は俺も全身ドライバーになって大変であったと続ける。
「それからたま殿の体内に入ったウイルス退治の折にそこがドット化して
しまったのではなかったか?」
また笑いの波が押し寄せてきたらしい桂は、口をひくひくさせて我慢して
いる。
「そして今度はタマを抜かれて名前まで付けられて攻撃されるとは…。ま
ったくおまえの股間は不憫だな」
「余計なお世話ですゥ。おめェに不憫がられてもちっとも有難くありませ
んー」
笑うのを押さえるためにすーはすーはと深呼吸しているのが恨めしい。
「これはアレだ。おまえの股間が悪さをしないようにと戒められているの
だな」
「どンな言いがかり? 俺がいつ悪さした? 俺は謙虚なアイツにふさわ
しく謙虚な暮らしをしてますよー」
「ほう。そうであったか? 吉原ではノーマネーで遊べる身分ではなかっ
たか?」
「バカ言うな。吉原なンて却って行きにくいわ」
「そういうものか?」
「そうなの」
小首を傾げて聞く桂にぶすっと返事をする。
「だいたいなァ。俺のアソコは小便する以外には、てめェにツッ込むくれ
ェしか使い道はねェッての」
それを聞いて桂がぽかんとした表情になった。そして見る見るうちに顔を
赤くする。
「タマは治してもらったケド、完璧に治ってるかどうかわかンねェんだ
よ。だから試し打ちしないと。使いモンにならなかったらヅラ君だって困
るデショ」
「それなら俺が試してやるぞ」
今日はまた随分と積極的じゃないのと思っていたら続きがあった。
「握ってやろう。俺なら握り具合でわかるぞ」
「オイィィ。ナニ恐ろしいコト言っちゃってくれてんのォ? おめェはか
ぶき町の猫騒動の時に猫の王様のタマ握り潰したンだろ? その勢いで握
られたら俺のタマも潰れるゥゥゥ。俺ァ去勢なンて真っ平だぞ」
「何を言うか。握り潰してなどはおらん。あれはあの者共がそのつもりに
なって失神しただけだ」
「失神するくれェには痛かったってコトだろ。ナイナイナイ。ありえない
から」
手をぶんぶん振って思いっきり拒否をする銀時に桂は腕組みをして溜息を
ついた。
「ナニの最中には触れだの舐めろだのしゃぶれだの言うてくるくせに」
「ソレはソレ。コレはコレなの」
「まったく。わがままなやつめ」
「だってよ。一時はタマ無し人生を送るかとも思ったんだぞ。優しく優~
しく扱ってほしいワケよ」
「ではどうすれば良いのだ」
桂が眉間に皺を寄せる。
「普通にヤらせてくれればイイから。てめェはマグロでもイイから」
「マグロじゃない。桂だ。俺がいつマグロであったか。失礼なことを言う
やつだ」
「ダーッもううっせー。とにかく俺今夜泊まってくからヤらせろよ」
「仕方がない。相手してやろう」
ようやくとりつけた承諾にほっとする。
「それでは話の続きを聞かせてくれ。夜までにはまだ間がある」
「ああそンでさ。頭領同士の呪術合戦になってさ。そンで闇天丸っていう
バカでかい鬼が出てきてさ…」
話の腰を折ったのはおめェだろと思いながらも、陰陽師屋敷であった騒動
の顛末を話す。興味津々と身を乗り出して聞いている幼馴染みを見て、あ
あ俺にはやっぱりコイツだなと、結野アナはただのファンでいるだけで充
分だと思った。
事件を解決しても功を誇るわけではない銀ちゃん。でもヅラにはお話して
いそう。こんなことがあったんだよ。あんな目にあったんだよって。学校
であったことを話す子供と聞いているお母さんのようだ。
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